小学6年生で起立性調節障害と診断された娘、中学入学が目前に迫っていたが、相変わらず朝起きられない。
中学入学までにどうにか変化が欲しい私は、試しに薬をメトリジンからリズミック錠に変えてもらった。
メトリジンの一般名称はミドドリン塩酸塩で、動脈や静脈の血管を収縮させて血圧を上げる薬。
リズミック錠はメチル硫酸アメジニウムで、交感神経を亢進させる薬だ。
リズミック錠には、動悸や血圧変動などの副作用があるので、様子を見ながらしばらく服用しようということになった。
飲み始めて2週間後、病院の検査で脈拍が10ほど上昇していたので、1.4錠から1.2錠に減らして処方してもらう。
さらに2週間後、再度検査をすると、脈拍は通常値に戻っていたので、そのまま様子を見ることに。
薬を変更して、少し元気になったような気もしていた。
そして中学校入学の日を迎えた。
制服を着ると、急にお姉さんになった気がする。とても似合う。
お友達と待ち合わせして入学式へ。仲の良い子も同じクラスになって嬉しそうだった。
小学校の先生が、中学校の先生に仲の良い子を伝えてくれていたのだ。
中学入学に当たって、私がまず注力したのは学校側に理解と配慮をしていただけるよう最初に説明をしておくことだった。
入学時の資料に「起立性調節障害」と診断を受けていること、朝からの登校が難しい日があるということ、長時間立っていることが難しいこと、薬の副作用もあり心拍が高くなりがちで疲れやすいこと、などなど。
中学校では、先生たちの心象が悪いと評定に影響するというのを、上の兄姉で感じていた。
「私がフォローしないと」という思いで、理解していただけるよう、現状についてびっしり提出書類に記した。
さぼりと思われては困ると心配していたが、思っていた以上に、中学校側に起立性調節障害への理解があった。
というか、通えない子ども、事情のある子ども全般にだろうか。
コロナの影響もあるのか、登校できてない子どもは多い。
そして、兄の6年前の中学校は、もっと厳しく怖い先生方がいたが、今はみんなやさしく寄り添う感じだ。
多様性を認め、尊重する時代に対応しているのだろう。
本人は、入学初日はもちろんだが、しばらくがんばって登校した。
入学を機に環境が変わって体調が良くなるかもしれないと、私もひそかに期待していた。